ベイザー脂肪吸引とは
ベイザー脂肪吸引は、洗練されたボディラインを安全かつ精緻に実現するために開発された、デザイン性に特化した脂肪吸引機器です。その革新的なテクノロジーをご紹介します。
ベイザー脂肪吸引の特徴 ベイザー脂肪吸引は、次の5つの点が際立っています。
脂肪の周辺組織への
ダメージは最小限
ベイザー脂肪吸引は、動作時に脂肪の周辺組織を傷つけません。これは特殊な超音波エネルギー(ベイザー波)で脂肪細胞をバラバラにし、周辺組織と遊離させた上で脂肪だけを吸い出すからです。
タイトニング効果が
得られる
吸引後の皮膚をタイトニングさせる(引き締める)のは、脂肪の周辺の線維組織です。ベイザーはこの周辺組織を傷つけずに温存できるので、吸引後の皮膚もしっかり引き締まります。
痛み、腫れなどの
ダウンタイムが少ない
周辺組織が傷つかないので、出血量も少なく、その結果痛みや腫れといったダウンタイム症状を軽くすることができます。脂肪吸引の最大のネックとも言えるポイントが、かなり軽減されました。
たくさんの脂肪を
取り除くことができる
脂肪細胞をバラバラにしてから吸い出すことで、アプローチが難しい表層近くの脂肪も無理なく除去できます。このことは、単に脂肪の吸引量だけでなく、デザイン性の向上にも寄与します。
失敗のリスクが
少ない
狙った脂肪にくまなくアプローチできるので、脂肪を取り残すリスクを回避できます。また、付属するカニューレ(吸引管)の種類が豊富なので、デザインに忠実な造形が可能です。
ベイザー脂肪吸引の仕組み 安全性と吸引力を兼ね備えたベイザー脂肪吸引。そのメカニズムをご紹介します。
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麻酔液(チュメセント溶液)の注入
「チュメセント溶液」という特殊な液体を皮下脂肪層に注入します。この液体には鎮痛効果や止血作用のある薬剤が含まれていて、いわゆる局所麻酔の効果を発揮します。同時に、組織を膨らませて脂肪を柔らかくする働きも。これによって、術中の出血量を少なくすることができます。
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超音波エネルギー
(ベイザー波)の照射チュメセント溶液を含んだ脂肪組織に超音波を当て、細かく振動させます。この時生じる細かな泡によって、脂肪細胞の結合はバラバラに。一部の老いた脂肪は破壊されて乳化しますが、若くて活性のある脂肪は生き残り、チュメセント溶液に浮遊します。
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吸引
バラバラになった脂肪細胞を、刃のないカニューレ(吸引管)でチュメセントごと吸引していきます。
脂肪細胞は超音波によって完全に遊離、乳化されているので、周辺の血管、筋肉、神経、線維組織などを傷つける心配はありません。 -
皮膚の収縮
吸引後、温存された線維組織が収縮し、皮膚を引き締めます。
脂肪吸引の術後は「皮膚のたるみ」が懸念されますが、ベイザー脂肪吸引は脂肪以外の周辺組織を傷つけないので、速やかにタイトニング効果を発揮します。
関連文献 これまでに発表された、ベイザー脂肪吸引に関する主な学術論文の一覧です。
論題・著者・書誌事項 | サマリー |
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Liposuction and VASER. |
脂肪を乳化する脂肪処理装置であるVASERは、前世代の脂肪吸引と比べて手術時間が短く、かつ安全に施術を行うことができる。血管と神経を保護することで、痛みと内出血の軽減を可能にした。 |
VASER-assisted high-definition liposculpture. |
世界を代表する脂肪吸引外科医であるアルフレッド・ホヨスの「ベイザーハイデフ脂肪彫刻」に関する論文。その人本来の筋肉を立体的に際立たせるその手法は、後のベイザー4Dスカルプト技術の礎となった。この論文では、ベイザーが表層付近の脂肪吸引にも有用であることが示されている。 |
Comparative analysis of blood loss in suction-assisted lipoplasty and third-generation internal ultrasound-assisted lipoplasty. |
ベイザー脂肪吸引と、それ以前の脂肪吸引で、手術に伴う出血量を比較した。ベイザー脂肪吸引を受けたのは30人、従来の脂肪吸引を受けたのは27人。線維質が多く吸引が難しい背中側の脂肪施術を行なっている。結果、VASERを用いた時の方が出血量は少なくなった。 |
A multicenter, prospective, randomized, single-blind, controlled clinical trial comparing VASER-assisted Lipoplasty and suction-assisted Lipoplasty. |
20〜48歳の20人の女性を対象に、ベイザー脂肪吸引と通常の脂肪吸引を実施し、術後経過を比較した多施設共同研究。ベイザー脂肪吸引で治療した部位は、通常の脂肪吸引を実施した部位に比べ、皮膚の収縮に優れて出血量も少なかった。皮膚のタイトニング効果、周辺組織へのダメージの少なさというベイザー脂肪吸引を特徴付ける事実が、医学的・統計学的に証明された。 |
Evidence-based medicine: liposuction. |
脂肪吸引に関する2,011もの論文をもとに、その結果を統計学的に処理。証拠に基づく結果をまとめた。2013年現在の主要な脂肪吸引施術として、ウォーターアシスト(ボディージェット)、パワーアシスト(アキーセルなど)、超音波アシスト(ベイザー脂肪吸引)、レーザーアシストなどが挙げられており、それぞれのデメリット、メリットについて触れられている。 |
Comparison of harvest and processing techniques for fat grafting and adipose stem cell isolation. |
超音波の補助の元で採取した脂肪(ベイザー脂肪吸引などで採取した脂肪)を脂肪注入の素材として見た場合、通常の脂肪吸引で採取する脂肪と同等の性質を有する(統計学的に差がない)ことが示された。また組織学的にも、超音波処理したした脂肪では小さなオイルがみられたものの、その他の性質には差が認められなかった。さらにSVF(脂肪幹細胞)数に関しても統計学的な差は認められなかった。以上から、ベイザー脂肪吸引は多くの脂肪を採取する際には有用で、採取できる脂肪の質も、従来法で採取できる方法と遜色ないことが示唆された。 |
VASERを用いた脂肪吸引:日本導入から約3年、2,000症例超の経験VASER( Third-Generation Internal Ultrasound) Assisted Lipoplasty in Japan:Over 2,000 Patients’ Experience in Three years. 日本美容外科学会誌: 49(3): 185, 2014. |
THE CLINIC では、2009年4月よりベイザー脂肪吸引を導入し、現在(2012年6月末時点)までに2,081症例を経験した。その間、重度の合併症は無かった。ベイザー脂肪吸引は、従来の方法に比べ、より理想的なボディデザインが可能だと考えられた。さらに、脂肪注入素材の採取法としても適した方法だと考えられた。 |
A Report of 736 High-Definition Lipoabdominoplasties Performed in Conjunction with Circumferential VASER Liposuction. |
ハイデフ技術(シックスパック、アブクラックスを作る技術)を伴う腹部全周のベイザー脂肪吸引、および腹部形成術(組織切除と臍形成術)を併用した736人の健康な女性(BMI33未満)を対象に調査を行った。 その結果、回答が得られた670人のうち、91%の女性が手術に満足したと回答。 ベイザー脂肪吸引と組織の切除術を組み合わせた手術法は、“たるみ”が強い患者にとって、大変有益な手技であることが示唆された。 |
ベイザー認定医師について ベイザー脂肪吸引を提供できるのは、認定医資格を持つドクターに限られています。
ベイザー脂肪吸引の認定医制度
名機は人を選ぶものです。ベイザー脂肪吸引は高性能であるがゆえ、使用する術者にも一定の技術が求められます。
この技術力を担保するため、ベイザー脂肪吸引の販売元である米国 SOLTA MEDICAL 社は、独自の認定医制度を設けています。指定のセミナーを受け、機材の操作法や手術に必要な知識を習得した医師にだけ「認定証」を発行しているのです。

(VASER Lipo)の提供を正式に
認められているドクターの証です。
認定証は医師個人に発行される
ベイザー脂肪吸引を検討される際は、安全のため、必ず認定資格を持つドクターに依頼するようにしてください。
その際注意いただきたいのは、認定証の発行は医師個人に対してのみ行われるということです。たとえクリニックがベイザー脂肪吸引を標榜していたとしても、実際に手術を行う担当医が認定資格を取得していないというケースもありえます。
担当医には、必ず認定証の提示を求めることをお勧めします。

日本で認定資格を取得するには?
ベイザー脂肪吸引の認定医資格は、トレーニングセミナーを受講することで取得可能です。
トレーニングセミナーは、世界に点在するメーカー指定の施設(日本の場合はTHE CLINIC)で定期的に開催されています。
この技術指導セミナーに参加し、一定のレベルに達していることを認められたドクターだけが、ベイザー脂肪吸引のサービス提供を正式に許されることになります。